なぜ、人は病気になるのか?【治癒の基礎全編】地球の原理と宇宙の原理。


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Apr 17 2024 118 mins  

私たち人間が病気になるという事実について考えるとき、そして、それを純粋に自然科学的に考えようとするとき、そこで、私たちは、避けることのできないパラドックスに巻き込まれていくことに気がつくことでしょう。このパラドクス、この逆説は、私たち人間存在の本質においてはそこに嘘があると想定しなければなりません。なぜなら、表面的に考えれば、病気の過程で起こることはすべて自然のプロセスであり、そして健康な状態で起こることもまた自然のプロセスだからです。 そもそもこの自然の過程は、人間の外側にある世界を観察することによってのみ知ることができるものであり、そして私たち人間自身についても、自分を自然の一部として外側に有るものと同じように観察することによってのみ知ることができる過程なのです。このことにおいて私たちは、人間の内部で起こっているプロセスがどれほど複雑なものであったとしても、それが人間の外側で観察できるプロセス、つまり外側の自然のプロセスと同じ種類のものであると考えています。ここに矛盾が生じるのです。 この自然の観点から見ると、まったく答えが出てこない疑問が浮かび上がってきます。健康な過程が自然であるとき、その健康とは正反対にある過程が、つまり病気が、どうして人間に生じるのでしょうか? 健康な人間の器官は自然の一部として理解できるように思えます。しかし病気になった器官はそうではないのです。したがって病気は、自然の過程からは得ることができない何かによって、つまりは、その病気であるものそのものから、何らかの形でその過程が理解できるものでなければならないのです。