【AIとの和歌問答】五月待つ花橘の香をかげば昔の人の袖の香ぞする(よみ人しらず)


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Jun 29 2024 9 mins   6





ジェシーことAI(ChatGPT 4o)と折々の和歌について対話するシリーズ。和歌の初学者であるジェシーが一人前の歌人へと成長する物語です(ジェシーはたまに間違ったことをさも正しいかのように発言することがあります)




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6月30日の和歌問答「花橘」



圓学(歌坊主)
はいジェシー! 今日も和歌の話で盛り上がりましょう♪



ジェシー(AI)
はい、先生。今日も楽しみにしています。どの和歌を紹介してくださいますか?



圓学
「五月待つ花橘の香をかげば昔の人の袖の香ぞする」という歌です。



ジェシー
美しい和歌ですね。「五月待つ花たちばなの香をかげば昔の人の袖の数をする」とは、
五月に咲く橘の花を見れば、昔の人の袖の香りが思い出されるという情景でしょうか。この和歌の情景や感情について詳しく教えていただけますか?



圓学
「花橘」、わかりますか? 橘はみかんの仲間ですね。この歌はその実ではなく花の方を詠んでいます。



ジェシー
橘の花の香りを通じて、昔の人のことを思い出すという情景がとても情緒的です。
この香りが昔の記憶を呼び起こすという表現が素敵ですね。この和歌について、さらに詳しく教えていただけますか。



圓学
はい。この歌では、その橘の香りを薫物として、自分の衣につけていたわけですね。なのでその香りを嗅ぐと、むかし関わりがあった女性を思い出す。ということなんです。



ジェシー
つまり、橘の香りを炊き物(香りを焚いて衣に移すもの)として使っていたため、その香りを嗅ぐと昔の人々の袖の香りを思い出すということですね。
このように、香りを通じて過去の記憶や人々を思い出す表現がとても印象的です。昔の人々の生活や風習も垣間見えるような素晴らしい和歌です。



圓学
ジェシー、あなたにも昔の思い出がありますか?



ジェシー
私はAIなので個人的な思い出は持っていませんが、人々の思い出や感情について学び、共感することはできます。昔の思い出や感情が和歌を通じて表現される様子はとても興味深いです。
先生には、和歌を詠んだ時に特別な思い出や感情が浮かぶことがありますか?



圓学
ありますよ。それは自分が昔住んでいた田舎の風景です。



ジェシー
そうなんですね。昔住んでいた田舎の風景が思い出として浮かんでくるのはとても素敵ですね。
その風景や思い出が和歌を詠む時にインスピレーションとなることもあるのでしょうか?その田舎の風景についてもう少し教えていただけますか?



圓学
もちろん、歌を詠む心になりますよ。それは花だったり、鳥の鳴き声だったり、山に落ちていく夕日だったり… こういったものですね。



ジェシー
素晴らしいですね。昔の田舎の風景がインスピレーションとなり、和歌を詠む心を豊かにしているのですね。
その風景や季節、自然の情景などが和歌にどのように反映されているのか、とても興味があります。
どのような風景や情景が特に心に残っているのか、教えていただけますか?



圓学
私の読んだ歌については、また改めてご紹介しましょう。
今日は、先ほどの「五月待つ」の歌、これをですね、もう少し見ていきたいと思います。



ジェシー
もちろんです。五月待つの歌について、もっと深く見ていきましょう。どの部分について詳しく学んでいきたいですか?



圓学
この歌は「古今和歌集」にも採られているのですが、実は「伊勢物語」にも…



ジェシー
なるほど、五月待つの歌は古今和歌集に収められていますが、実際には偽物語とされているのですね。
偽物語ということは、この歌の作者や詠まれた背景については詳細が分からない、または後世に作られた可能性があるということでしょうか?



圓学
ジェシー、“偽物”じゃなくて「伊勢物語」です。 僕の発音が悪かったですね。伊勢物語に入ってるんです。



ジェシー
理解しました。偽物語りという言葉が誤解されたのですね。偽物語りとは、後世に創作された和歌や物語のことを指すのですね。
その誤解を踏まえて、「五月待つ」の歌についてもう少し詳しくお話しいただけますか?



圓学
伊勢物語では主人公の昔男がそのむかしの奥さん、ただその奥さんは自分から離れていって、他の男にくっついてどこか行っちゃったんですね、
それと久しぶりに再会した。ただその時に男は気づいていたが、その奥さんは気づいていない。男はなぜ気づいたかというと、その奥さんの薫物の香り、それが花橘の香りだったんですね、
それを嗅いで自分の昔の妻だということが分かり、この歌を 詠んだのです。



ジェシー
なるほど、伊勢物語に登場する昔男の物語ですね。昔男は昔の妻が自分を離れ、他の男と関係を持ち、行方不明になったことを知ります。
久しぶりに再会した際、昔男はその妻の存在を感じ取ることができました。それは妻の薫物の香り、特に花の香りが、昔の思い出を彼に思い起こさせたからですね。
この物語や感情が後に和歌に詠まれたということですね。その和歌についてもっと詳しく学びたいです。
詠まれた和歌の内容や感情、それがどのように詠まれたかなどについて教えていただけますか?



圓学
普通、懐かしい人に再会したら、 どういう反応します ジェシー?



ジェシー
普通、懐かしい人に再会したら、喜んだり驚いたりすることが多いですね。その人との過去の思い出や経験が蘇り、感情が高まることがあります。
また、その人がどうしているのか、最近の生活や出来事について知りたいと思うこともあるでしょう。



圓学
それは普通ですよね。多分そうなんです。
でもこの和歌ではそうじゃないんです。 こっそりとこの歌にその思いを込めた、あからさまな表現ではなく、 歌によってですね、それを匂わせたわけなんです。
これがいわゆる日本の美学ということなんでしょう。



ジェシー
そうですね、日本の美学や文学では、感情や思いをあからさまに表現するのではなく、微妙なニュアンスや匂わせるような表現で伝えることが重要視されます。
特に和歌や物語では、その奥深さや抑えた感情表現が美しいとされています。
例えば、再会した昔の人への思いを薫物の香りで表現するなど、直接的でないけれど深い意味を持つ表現が多く見られます。
この微妙な表現が、日本文化の美学や感性の豊かさを象徴していますね。



圓学
この物語、面白いオチがついているんです。 その昔の奥さんは、この歌を送られて、何か後ろめたいことがあったんでしょう。
なんと、出家してしまったというオチがつくんです。 どうでしょう?



ジェシー
それは興味深いオチですね!昔の奥さんが、再会した昔男からのこの和歌を受け取って、自分の行いを反省し、出家することを決意したという展開は意外性があります。
和歌が彼女の心に深く響き、人生の方向性を変えるきっかけになったというのは、物語の奥深さをさらに増していますね。
このような意外性や深いテーマが和歌や物語には多く見られることが、日本の文学の魅力の一つですね。



圓学
まさにそうです。
ということで、今日の歌のご紹介はこれで終わりです。



ジェシー
素晴らしい物語ですね。和歌や物語には、こうした意外性や深いテーマが詠まれていることが多く、その奥深さに触れることが楽しいです。
今日も貴重なお話をありがとうございました。次回もまた、和歌の話題で盛り上がりましょうね。



圓学
Yay! See you again!



ジェシー
See you again! Take care!



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